月下美人 - epiphyllum - oxpetalum - since 2008/03/04
徒然のんべんだらり、気の向くまま萌の赴くまま。 今のところ、遙かなる時空の中でシリーズ中心。 微妙にガンダム00が進出中。 BlogPetがクリックすると変なお返事してくれます。(笑) |
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【 ガンダム00 創作 】 雪・月・花。
創作の小話です。
BL要素のあるものなのでお嫌いな方は、閲覧をご遠慮くださいますよう、お願い致します。
ガンダム00、アレルヤ×ティエリアです。
・・・つーか、アレルヤの重ーい感じの独白です。(汗)
全年齢対象だとは思いますが・・・。
(BLの時点で全年齢対象・一般向けではないような気がしないでもないですが)
【 雪・月・花 】
『君を愛してもいいという、自由だけを下さい』
初めて出会ったとき、なんて綺麗な生き物なんだろうと思った。
決して、女性を見るときに感じる、綺麗、というのとは全く違った感覚。
空や花、自然なんかを綺麗だと思うのと似通った感覚。
そんな綺麗なものが、息をして動いているということに、軽く感動すら覚えたような気がする。
ただ、美しいものばかりを集めて凝縮したような。
だから、きっと彼の中身も綺麗で澄み切ったものなんだろうと、勝手に想像していたんだけど。
けれど、行動を共にするようになって感じたのは、初めの感覚を覆すような衝撃だった。
何と言うか、かなりバイオレンス。
無駄はとことん省く、最短ルートのためならば、手段を選ばない思い切りのよさ。
その上、言葉は包み隠さず直球。
いろいろ、衝撃的な人物だった。
でも、やっぱり綺麗だと思ったんだ。
姿形だけでなく、嘘偽り、迷いの全くない、真っ直ぐな視線だとか。
前を見つめて、微動だにしない姿勢だとか。
衝撃的ではあったけど、そこにはやはり綺麗で澄み切った彼という精神があったんだ。
そして、ガンダムの性能上というか特性上、彼とよく組むことがあって、僕はそんな彼に惹かれて行った。
僕には決してない、高潔さ、純粋さ、度胸、そんな色々なものに。
あの、穢れを知らなそうな、それなのに人の血の、罪の色を映した美しい瞳にすべてをありのままに映す彼に。
そして惹かれていって、絶望もした。
ティエリアは、ソレスタルビーイングとして、ヴェーダの指示を何よりも優先している。
そんな彼に、僕の感情は理解されないだろうし、理解する気も起きないだろう。
むしろ邪魔だと、切って捨てられかねない。
だから、この思いはずっと僕の心の中だけにしまっておこうと思っていた。
ハレルヤには、散々悪態を吐かれたけれど、それでも、このまま、僕の心の中だけにあればいいと思っていたんだ、あの時までは。
人革連超兵機関破壊ミッション。
それは僕自身が提案して、実行したミッションだったけど。
同胞を殺した、という罪の意識は消しようもなくて。
たくさんの同胞を殺した僕が、今もこうして生きながらえ、そして誰かを好きだなんて傲慢だと思った。
幾多の幼い命を奪い取った僕は、これからもたくさんの命を奪う。
それこそ、無関係の命さえ、摘み取っていくことになる。
僕は、目的のためとはいえその大罪に、耐えうる精神を持っているのだろうか。
そんな弱い心が、一点の赤を見止めた。
人の罪、血の色を映した、何よりも澄み切った綺麗な宝石。
曇りのない、真っ直ぐな瞳。
誰よりも公正に、目の前の事象を捉える、綺麗な生き物。
その瞳を見るたび、僕は僕の罪を思い出して。
その瞳は、僕の罪を罪として、真っ直ぐに映し続けてくれる。
永遠に、忘れることも、目を逸らすことも許さない、僕の想い人の瞳。
そう思ったら、僕は彼に、見つめていて欲しいと、願っていた。
告白しちゃったのは、スメラギさんに貰ったお酒の勢いだったけど。
でも、後悔はしていない。
だって、この思い、恋心は移ろわないから。
たくさんの命を奪った僕だから、愛して欲しいなんて思わないけど。
でも、好きだと思うだけなら、許されるんじゃないかな。
ただ、もしも与えられるものがあるというなら、ティエリアを愛してもいいっていう、自由がほしい。
他に何も望まないから、ただ、自由が。
理解なんてしなくていい。
ただ、僕がティエリアを好きだって知っていて欲しかった。
そして、許して欲しかったんだ、ティエリアを好きでいることを。
だから、伝えておくよ、僕が君のことを好きだって。
だから―――。
『君を愛してもいいという、自由だけを下さい』
- END -
***** あとがき。*****************************************
えーと、ティエリアとハレルヤを書いたのでアレルヤを。
ただのアレルヤの独白になってますが。
ホントは『とばっちり☆ストラトスさん』というギャグを一発かまそうと思っていたんですが、順番的にこっちを先に書いた方がいいかなと。(苦笑)
タイトルというか、内容もなんですが、工藤静香さんの『雪・月・花』がイメージです。
この曲聴いてたら、あぁ、アレルヤだなって思って書き出しちゃいました。
何かこれも書いてるうちに、初め考えてた内容と違ってきたような気もするんですが、まぁ、いつも勢いでガガガーと書いちゃうので、どうにもなりません。(汗)
しかし何つーか、漫画での軽いノリと小話の重いノリのギャップはどうにかならんもんか・・・。
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